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売れる接客の現場レポートVol.07【調査員が心を動かされた、その瞬間】化粧品編💄

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調査員が心を動かされた、その瞬間

皆様、こんにちは。三輪と申します。

このコラムでは接客実態調査歴10年の私が、思わず心が動いた接客をご紹介しています。

今回は、化粧品を取り扱うお店にて、潜在ニーズを読むことに長けた、プロらしい接客に出会った時のお話です。

私は普段からあまり濃いメイクはせず、薄く下地を塗り、パウダーで仕上げ、眉を描き、リップクリームを塗る程度です。今はナチュラルな色味のリップクリームを気に入って使っているのですが、あまりつけている感じがしないので、仕事の時などフォーマルな場でもつけられる色も欲しいと思い、そのお店を訪れました。

リップクリームのテスターで色を見ていると「お伺い、大丈夫ですか?」とアプローチがあります。「口紅、お使いいただいてるんですか?」と聞くので、「16番を使っています」と話すと、

「ありがとうございます。とろけるような感じですよね」と笑顔で返し、心の距離が縮まる和やかな導入です。スムーズにカウンターへ案内すると、「では、16番を軸に見てみますね」と自らの手の甲にのせ、ナチュラルなピンクベージュであることを確認します。

好みの色について聞き出しがありますが、似合わないのではないかという不安や、普段の自分の顔との乖離を感じるため、「赤は似合わない気がするんですよね」と答えると、「身だしなみぐらいの、派手過ぎなかったらっていうところですかね?」や「お仕事の時はスーツとか?」と使用場面を深堀りします。

「仕事の時はスーツやジャケットを着ることが多くて、ある程度ちゃんとお化粧している感じがほしい。顔色悪く見られることが多くて」と苦笑すると、「本当ですか?色白さんやからそう思われるんですかね」と気遣い、「ある程度ピンク、若干赤みがある方が血色感はより良くなるので」と3番の華やかなローズピンクを提案します。

強い色を使いこなす自信はないので、提案に戸惑っていると、「ご自身からしたらちょっと冒険になるかもしれないですけど、お顔色自体は凄く明るく見えたりもするんで、一回挑戦で」と試すことをすすめ、「上品なピンクでしっかりと色のってるんで、お仕事用、そういった意味では良いかなと思います」と、『仕事用』というニーズを意識しながらの提案で、前向きに挑戦してみようという気持ちになります。

つけてみますが、「唇が目立っている感じ」と正直に感想を伝えると、肌色と合った元気な印象であることを伝えた上で「今振り切ってるんで、ここからどう押さえていくかっていうところですね」とこちらの心情に寄り添ってくれるため、これからの提案に期待が高まります。

やや青みのあるモーブピンクの17番と明度高めのベージュピンクの2番の紹介があり、2番を選ぶと、試させてくれ、17番も試すことをすすめるので、「じゃあ、お試しだけ」と応じると、華やかなピンクの3番や明るいピンクの2番をつけた後だからか、17番に思わず「良いかもしれない」という感想が出てきます。

「良い感じですね。先ほどの2番よりは色が入ってる感はあります。2番はナチュラル、17の方が、3番までいかないけど、より血色感がある印象があります」と説明でも視覚的にも、鮮やかさがわかります。「3番も私は良かったと思うんですけど、もっとナチュラルな感じ。且つ、血色感も引き出すような印象がありますね。顔色悪いなとは絶対思わないです」とこちらが気にしていた不安点を解消し、「変わったっていう感じもありますし、ちょっと大人っぽくなる印象ですね」とメリットも添えて17番をおすすめします。

そして、「オンのきちんとメイクっていう時は17で、今日はオフっていう時は16にしていただいて」と使い分けを提案するなど、『ここぞという仕事ではしっかりしたメイクで気持ちを切り替えたい』という潜在ニーズを汲み取ってくれていることに感動しました。

おそらく、2番と17番を提案した時点で、自身の目線から17番をおすすめしたかったのでしょう。しかし、17番はやや華やかな色に見え、私では絶対に選ばない色でした。

試させてもらったこと、また、こちらが受け入れやすくなるような話運びによって、とても納得のいくクロージングになっていました。

「血色感」というワードから、初めにローズピンクを提案したにもかかわらず、私が難色を示したことで、「血色感」以外のニーズが重要であると察知し、差を見せてからの提案をしたのです。

単に似合うものを提案するだけではなく、お客様の言動から真のニーズを見抜く観察力・洞察力に優れ、さらにその気づきを最適な提案に活かせる、まさにプロならではの接客でした。

最後までお読みいただきありがとうございました。

今後もより読みやすい記事を書けるよう努めて参りますので、

引き続きご愛読いただけると幸いです。

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