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西日本技術開発株式会社様

建設業

「技術を活かす制度」を再設計し、組織風土を踏まえた人事制度の構築を支援

西日本技術開発株式会社様について

西日本技術開発株式会社は、1967年創立の総合技術コンサルタントです。
2027年で創立60年を迎え、これまでに電力業務をはじめとした様々な分野で培った技術力を基盤として、土木・建築・原子力・地熱・環境・エネルギーソリューションの6部門へと事業を拡大してきました。
今回、日本コンサルタントグループ(以下、ニッコン)では、人事制度の見直しとその軌道乗せ支援をご一緒しました。
本取り組みについて、ご担当者様にお話を伺いました。

笠様)当社は、九州電力のグループ企業として、主に電力設備に関する設計・施工管理業務のほか、国や地方公共団体といった官公庁からの業務及び、海外における電力関係プロジェクトにも取り組んでいます。九州電力グループの一員として電力分野で培ってきた技術力を基盤に、社会インフラの整備に関する社会への貢献度の高い事業を展開しています。

私たちは総務本部・総務部に所属し、人事・給与・教育・福利厚生・安全衛生など、人に関わる業務全般を担当しています。

手嶋様)現在、プロパー社員と定年後の再雇用社員等を合わせて約600名が在籍しており、その8割以上が技術者です。技術力を強みとする会社であり、専門性の高い人材が集まっていることが当社の大きな特長です。

笠様)従来の人事制度は、導入から20年以上が経過していました。20年前は、一つの会社で長く勤め、経験を積み上げていくという考え方が主流でした。しかし現在は、キャリア形成に対する考え方も多様化しています。離職率が高いわけではありませんが、「今のままの制度で本当に良いのか」という将来への課題意識がありました。

特に大きかったのは、当社の強みである「技術力」を十分に評価できているのかという点です。当社は全プロパー社員に職能等級制度を採用していましたが、管理職層になるとマネジメント面の評価比重が大きくなり、技術そのものを評価する視点が弱くなっていました。

オンラインインタビューの様子


笠様)前回の制度見直しでは、社内中心で検討を進めましたが、その結果相当な時間がかかってしまったという反省があります。できるだけスムーズに進めるためには、専門的な視点を持つ第三者の存在が必要だと考えました。

手嶋様)制度設計には正解がありません。だからこそ、専門的な知見を持った方に入っていただき、客観的な視点でアドバイス等をしてもらうことが重要だと感じました。

一般的に人事制度構築のコンサルタントの形態として、改定作業の全てを委託するやり方もあるようですが、制度は最終的に自分たちで運用していくものです。自社で考えた案に対して助言をもらい、議論を整理してもらいながら、私たちに伴走してもらう形を希望しました。

手嶋様)制度を作って終わりではなく、運用段階まで支援していただけることが大きかったです。複数社を比較検討しましたが、ニッコンさんはアフターフォローについて非常に具体的に提案してくださったのが印象的でした。

笠様)今起こっている課題への助言だけでなく、「将来的にこういうリスクが出てくる可能性があります」「この時期にはこういう点に注意してください」といった、先を見据えた提案を頂いたことも、心強かったです。

また、コンサルタントの体制が手厚かった点も安心材料でした。メイン担当に加え、複数名で支援していただき、議論の質も高まったと感じています。

笠様)最も重視したのは、「技術力を正当に評価できる制度にすること」です。コンサルタント会社である当社は、技術力が最大の強みです。社員の8割以上が技術者である当社にとって、技術の価値をどう評価するかは非常に重要なテーマでした。

もう一つは、「責任と処遇のバランス」です。特にグループリーダーは、マネジメントの責任を担いながら、プレイヤーとしても現場で忙しく動く場合もあります。その責任の重さに対して、処遇が適切かどうかという点は、今回しっかり整理したいと考えていました。

笠様)従来はプロパー社員全員に職能等級制度を採用していましたが、今回、管理職層については「役割等級制度」を導入しました。具体的には、技術を軸とする「エキスパート職」と、マネジメントを軸とする「マネジメント職」を明確に区分し、それぞれの役割を定義しました。

一方で、建設コンサルタントという業種柄、一人前になり顧客と対等な交渉ができるまでに時間を要することから、一般職の期間は育成期間と捉えており、従来の職能等級制度を維持することとしました。

また、責任と処遇のバランスを是正するため、マネジメント職にはライン職としての責任に応じた手当を設けるなど、役割に応じた処遇を整備しました。

手嶋様)まずは、制度を見直すにあたり、現場の声を丁寧に拾う必要があると考えました。具体的には、経営層及び部門長へのヒアリングを行い、現在の制度上の課題や業務を行う上で何を大切にしているのかを整理しました。そのうえで、役割等級制度の肝となる役割定義書や評価制度の策定については、部門長に集まっていただきワークショップ形式で議論を重ねました。

笠様)当社は6つの技術部門を有しており、それぞれ専門性が異なります。部門ごとに役割定義書や評価表を分けることも検討しましたが、将来的な運用負担等を考慮し、共通の枠組みを構築しました。

その中で、ニッコンのファシリテーションは非常に助かりました。議論を整理しながらも、ある程度の柔軟性を残した制度設計ができたと考えています。

笠様)今回、一般職については職能等級制度を維持しました。職能等級制度そのものが悪いというわけではなく、当社の職種特性には一定の合理性があるという整理をしていただけたことは大きかったです。

正直に申し上げると、当初は「コンサルタントが入ると、上から目線でこうあるべきだと示されるのではないか」というイメージがありました。しかし実際にはそのようなことはなく、例えば「今ある制度の良いところは残しましょう」という言葉を頂くなど、常に我々に寄り添った提案をしていただいたことが印象的でした。

当社がこれまで大切にしてきた考え方や組織風土を踏まえたうえで整理していく。その姿勢は、期待以上だったと感じています。

手嶋様)目標管理制度の新規導入という選択肢もありましたが、当社はチームワークを重視する文化があります。過度に個人主義に振れる制度は合わないのではないか、という議論もありました。
賃金差をドラスティックにつけるのではなく、組織風土を踏まえた制度設計にしていただいた点は非常にありがたかったです。

笠様)当社は建設コンサルタントという業種柄、「人」が最大の経営資源です。人の成長が、そのまま会社の成長につながります。現在の中期経営方針でも「人財力の強化」を掲げていますが、今回の制度見直しは、その方針を具体化する一つの取り組みだと考えています。

社員一人ひとりが、自律的にキャリアを磨いていける組織にしていきたい。与えられた役割をこなすだけでなく、「自分は会社の中で何に貢献できるのか」を考えながら働ける状態を目指しています。

そのために、今回の制度ではいくつか新しい仕組みを取り入れました。例えば一般職については、自律的なチャレンジを応援する目的で、1年を通して挑戦する目標を設定してもらい、それを達成できれば考課に加点する仕組みを設けました。目標への挑戦を支援する仕組みですので、仮に達成ができなかった場合でも評価には影響させないこととしており、社員に安心してチャレンジしてもらえるようにしています。

手嶋様)また、「貢献テーマ」という考え方も導入しました。業績の向上に向けて、どのような形で貢献できるのかを自身で考えて、コミットする仕組みです。単なる評価制度の見直しではなく、社員が主体的に動くきっかけをつくる制度にしたいと考えました。

技術を磨き続け、チームワークを大切にし、そして自ら挑戦する。そうした風土が自然に根づいていく組織を目指していきたいと考えております。

笠様)制度は一度作れば終わりではなく、育てていくものだと思っています。特に、運用していく中で見えてくる課題や、将来的に起こり得るリスクについて、先回りした助言を頂けることを期待しています。

手嶋様)人事制度に正解はありません。大切なのは、自社の社風や価値観を踏まえた制度にすることだと思います。

笠様)今回のプロジェクトでは、当社の組織風土や価値観を丁寧に汲み取りながら伴走していただきました。制度は完成しましたが、本当の意味でのスタートはこれからだと思っています。作って終わりではなく、今後の運用まで見据えて助言を頂ける点は非常に心強く感じています。
今後も、当社にフィットした制度運用に向けて、引き続き日本コンサルタントグループの皆様のご支援を期待しています。

お話を伺った方
西日本技術開発株式会社
人事・賃金制度改定プロジェクトメンバーの皆様
・総務本部 総務部 部長 手嶋 様
・総務本部 総務部 課長 笠 様
・総務本部 総務部 労務GL 入江 様
・総務本部 総務部 担当 佐々井 様

・取材:オンライン
・取材日:2026年2月17日(名称等は公開当時のものです)

企業情報

会社名西日本技術開発株式会社
本社所在地〒810-0004
福岡県福岡市中央区渡辺通1-1-1 電気ビルサンセルコ別館
代表者代表取締役社長 穐山 泰治
事業内容総合技術コンサルタント・建設コンサルタント
公式サイト西日本技術開発株式会社|総合技術コンサルタント・建設コンサルタント〈九電グループ〉

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