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第7回:「データを読む」から「データで動く」へ

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~効果が上がるロス分析の具体的な手法と3つのツール~

「データを見ています」という方は多いですが、「データをもとに、毎週確実に行動できている」という方は、実はそう多くありません。突き詰めていくと、ロス率改善に直結するのは発注・製造数の適正化です。そうすると必要なデータとは、過去の「売上数量(実際何個売れたか)」と「ロス率(その販売の意味合い)」の2つに尽きます。まずは、よくあるデータ例の図6をご覧ください。

(図6)会社のシステムから出力されるデータ例

データは分析すること自体が目的ではなく、適切な行動を導き出すことが目的です。分析しただけでは現実は変わりません。図6のように整理されたデータは「読めば分かる」レベルですが、忙しい現場では「一目で分かる」データが必要です。

では、「一目で分かる」データとは何か?次に、図7をご覧ください。

(図7)「一目で分かる」データ例

ロス率センサー(色分けの基準):

  • 🟢 緑(ロス率10%以下):チャンスロスの懸念。もっと売れる可能性がある。
  • 🟡 黄(ロス率15%〜25%):ややロスが高い。注意して推移を見る。
  • 🔴 赤(ロス率25%以上):ロスが高い。即座に対策が必要。

このデータであれば、その曜日の販売数の「意味合い」が一目で分かります。

さらに定性情報(天気・気温・イベント・陳列の仕方など)を加味することも大事です。以上の定量情報(データ)と定性情報を把握することによってはじめて、発注・製造計画の精度を上げることができます。

□ツール1:廃棄改善「ハイキワースト」(図8参照)

図8は、廃棄金額の高い商品を順番にリストアップしたものです。「何から手をつければいいかわからない」という現場に、優先順位を明示します。

(図8)ハイキワースト

廃棄金額の高い商品から順番に並べ、高い順に対策を考えますが、その際ロス率によりその意味合いも変わってくるので、ロス率も必ず確認します。廃棄が出ているにも関わらず、ロス率に「赤色」がついていないとすると、普段は普通に売れていて、たまたまある曜日でイレギュラーの要因(例えば、夕方に大雨が降った、別の同じような商品が特売になったなど)が起こった可能性があります。そういったことを踏まえ、発注・製造数の調整、場合によっては商品の改廃を検討します。

□ツール2:値引き・機会ロス改善「単品PPM分析」(図9・図10参照)

単品PPM分析では、「売上構成比とロス率」の2つの軸で商品を4つに分類します(図9)。

(図9)単品PPM分析

以上のように分類すると、そのゾーンごとに、売上構成比とロス率の関係から意味合いが付きます。それにより取るべき対策の方向性が見えてきます。具体的にいうと、

① 売上:大  ロス率:低 →優等生

  • ロス率が低すぎないか? ・売場の面はしっかりとれているか? 

② 売上:大  ロス率:高 →問題児

  • 発注数・製造数の見直し
  • 売価などの見直しの検討(商品部)

③売上:小  ロス率:低 →金のなる木

  • ロス率が低すぎないか? ・売上拡大の余地はあるか?(商品部・販売部)

④売上:小  ロス率:高 →負け犬

  • 何故、売れずにロスになる?【改廃対象】
  • 発注数・製造数の調整

というように打ち手が見えてきます。

その具体例を示すと、以下のようになります。(図10)

(図10)単品PPM分析の具体例

図10のように具体的な表に落とすことで、打ち手がより明確になります。大事なのは、「その週だけでなく、過去の週のデータも合わせて判断する」ことです。その週のデータが一過性のものなのか、継続して起こっているものなのか分からないからです。過去4週間のデータを同時に確認することで、当週のデータが一過性か構造的問題かを判断し、それに応じた対策を講じることができます。

□ツール3:発注・製造数見直し「時間帯別販売数・ロス率」(図11参照)

商品によっては、時間帯別の販売数・ロス率をみることも必要です(図11参照)。時間帯別の販売数も、ロス率を合わせてみることにより、打ち手が見えてきます。

(図11)時間帯別販売数・ロス率ツールの具体例

ここで気をつけなくてはならないのは、夜の値引きは販促でもあるということです。特に惣菜や刺身はその値引き商品を目当てにご来店される方も多いのではないでしょうか。ですから夜の時間帯のロスが少なすぎると、お客さまの満足度が低くなり、客数減を招いている可能性があるということを考えなければなりません。

いずれにしても、大事なのは、お客さまにとって、その値引きにありがたみがあるか(当たり前になってないか)ということです。お客さまからすると、同じ商品が毎日大量に2割引、3割引、半額になっているとそれが「当たり前」になってしまいます。そうではなく、お客さまが「通常の商品を安く買えて良かった!(うれしい!)」と感じていただくことではじめて「販促」になるのです。

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