覆面調査員が思わず感動した接客とは?
Vol.01 「ワインショップ編」
1)「ベテラン調査員は見た!」心が動いた接客の瞬間
皆さん、こんにちは。
私は、接客実態調査の仕事を始めて、今年で10年目の三輪(みわ)と申します。
皆さんは覆面調査、接客実態調査にどのようなイメージを持っていますか?
一般の方々に依頼してアンケートのような評価での調査もあれば、専門知識をもって厳しい視点で調査するものもありますよね。
ニッコンの接客実態調査は後者で、専門的な視点から今の売場を客観的に評価することで、現状を見つめて改善点を見出し、行動変化を促すことを目的としています。
もちろん、改善点だけではなく、すでに行動を起こしてファンを増やしている素晴らしい接客に出会うこともあります。
このコラムではそんな私が、評価をする立場を超えて、思わず心が動いた接客の瞬間を綴っていこうと思います。よろしければお付き合いくださいね。
初回は、あるワインショップで心を動かされた話です。
2)現場で見つけた“売れる接客”
評価をするからには『軸』が必要になります。目の前のお客様に寄り添った説明や提案ができているかを特に重視して見るので、このお店にどんなニーズ(欲求)をもって来店したのかという理由付けは欠かせません。
この時は、「お酒に強くない女性の友人とも楽しく家飲みしたいなぁ」と思いながら入店しました。
商品を見ながらゆっくり歩いていると「良かったらご案内いたしましょうか?」とにこやかな表情でアプローチがあるので、スタッフさんに選んでもらうことにします。
希望を伝えなくても
「ご自宅用ですか?」「泡と白、赤とありますけど何がいいですか?」「女性の方ですか?」「ご予算はどれくらいで?」など答えやすい質問から入って、
「桜の季節ですし、すごくかわいいので女性にはおすすめです」とロゼのスパークリングワインを紹介します。
「ロゼはいかがですか?」と、こちらの気持ちをきちんと確認するので、一方的なおすすめではないことに、とても好感が持てました。
「香りが良くて飲みやすいものがいい」と好みを伝えると、
「香りが華やかで、すごくフルーティでラベルも美しいので、女性のお客様にはぴったりです」と自信をもって背中を押す一言があり、興味をぐっと惹きつけられます。
通常のお買い物だと、「じゃあこれ買います!」となりますが、調査なのでもう少し深く、商品のデメリットや悩んでいる点に踏み込まなければなりません。
「友人があまりお酒に強くないので飲み切れないかも。開けたら味は変わってしまいますよね?」
と心配すると、
「3、4日くらい大丈夫です。ただ、やっぱり1週間くらいすると段々酸っぱくなってしまうので」
とデメリットを認めたうえで、
「1杯125ミリって考えるので、ハーフボトルで大体3杯分くらいです。1杯くらいしか飲まれない方ならハーフの方が良いと思うんですけど、2杯ぐらいずつ飲むなら、フルボトルで7杯分くらいなので」
と、このように具体的な説明をされたのは初めてで、とても感心したことを覚えています。
購入商品を決めた後の会計時にも、
「もし飲みきれなくて余って酸っぱくなってしまっても、今だったらあさりの白ワイン蒸しとか、お料理に使えますので」と、ほんの小さなひっかかりも解消しようという言葉かけに、調査員というよりも、ただのお客様として満たされた気分になりました。
「これが欲しい」という欲求はECサイトでポチっと購入ボタンを押すだけで満たされることもありますが、お客様の「こうだといいな」という要求に応えるのは、店頭に立つスタッフさんなのだと改めて感じました。「またこの方接客を受けたい!」と思える体験が、結果リピーターに繋がるのですよね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今後もより読みやすい記事を書けるよう努力してまいりますので、引き続きご愛読いただけると幸いです。
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