「建設業 事業再生プログラム」セミナー開催レポート

「建設業 事業再生プログラム」セミナー開催レポート

「建設業 事業再生プログラム」セミナー開催レポート

3月12日(金)に「建設業 事業再生プログラム」セミナーを開催いたしました。
セミナーでは、弊社で行ってきた業種別コンサルティングでも歴史のある建設業へのコンサルティング実績から、PLの改善という観点で事業再生支援をどのように行っているかのポイントを具体的な資料や事例を交えて解説。
金融機関の企業支援室・審査部・融資部ご担当の方々にお集まりいただき、本業の強化による事業再生策をご説明するとともに、パートナーとして情報を共有し、信頼関係を築きながら建設業の再生に取り組んでいきたい旨をご提案させていただきました。

セミナー内容

1.これからどうなる? 建設業界の動向

2.建設業再生支援のための基本イメージ

1)私どもが行う事業再生(PL改善)の特長と標準的な流れ

2)短期的に到達すべき目標と中長期目標の整理

3.基本はここから(建設企業として実施して欲しいこと)

1)外せない経営方針と経営計画の作成・実施・検証

ビジョンなき会社に再生は不可能

ジャンル別目標できめ細かい管理を

2)経営情報を押さえる

「計画損益計算書」「受注見込予定表」「工事受注明細表」の経営3表でP-D-C-Aをまわす

3)部門長の役割と人材育成

技術者のレベルアップで利益は変わる

4.再生事例のご紹介(2~3事例)

5.ニッコンからのご提案

 

セミナーのポイント

(1)建設業の動向と生き残りのためのキーワード

菅野講師
多数のPL改善の実績を持つ菅野講師

国土交通省発表の「建設投資の動き」データからもわかるとおり、平成22年の建設業の投資額の見込みは40兆円を切る大幅な減少となる見通しです。年々倒産に追い込まれる企業が増え、企業数も減少していますが、さらに淘汰が進むものと予測されています。
このような「崖っぷち」に立たされている建設業界で生き残るには、今までの仕事を待っているだけの「請負時代」から、自ら企画提案して受注に結び付け利益を上げていく「創出時代」へと環境が変化していることを認識し、「創出時代」のキーワードを念頭に、全社員一丸となって経営体質を変えていかなければなりません。

例えば、管理者は、請負時代には「実質的業務」をしていればよかったのに対し、創出時代には「マネジメント」が求められるようになりました。現場代理人は、実際の建設現場に行くときちんとマネジメントできているのに、組織のマネジメントができない場合が多いようです。
同様に、組織は、「個人」から「チーム」へ、情報は「1人、1人」から「共有」へとキーワードが変化し、組織で力を発揮できる体質にしていくことがポイントとなってきます。

これらは、一般企業においては当たり前ともなっているキーワードです。しかし、建設業界では国から守られて仕事をしてきたため(指名を受けて、公的仕事を手掛けてきたという自負等含む)、また特殊な技能を持って仕事をしていて普通の企業とは違うという考えを持つ経営者が多いため、他の業界で行われている取り組みも建設業で実施されていないことが多々あります。
その認識を変えること、見直すことが、変革への第一歩となります。

(2)まずは基本から

  • 「販管費はいくらかかっているのですか?」と聞かれて、明確に答えられない現場代理人がいる
  • 最終的に利益が出ないと予測される仕事でも、とらないと技術者・技能者が遊んでしまう。しいては会社がつぶれることにもなりかねないので受注する
  • 短期的な計画はあるが、中長期の経営計画がない

これらが会社を存続させていく上で問題であることは、おわかりだと思います。しかし、わかっていても実行できていない、管理できていない企業が多いため、当たり前のことを見直して管理体制を築いてくことからスタートすることになります。

特に中長期の経営計画は、会社の将来を描き、従業員の先行き不安を解消させ、ともに目標達成に向けて協力して仕事をしてもらう心の支えにもなるため、経営再建と平行して作成して実行していかなければならず、トップから方向付けを行う必要があります。

この計画をもとに、営業、施工、管理各役割を担わなければなりません。例えば、管理サイクルPDCAでは、特にチェック(C)の部分を機能化させ、また原価を管理して利益を確保するための管理体制を敷くことが多くの企業では求められています。

セミナーの様子

(3)ニッコンの再生事例(PL改善プロジェクトの一例)

日本コンサルタントグループでは、次のような流れで建設業の再生支援のご依頼をいただいています。
建設企業が金融機関の窓口に相談 → 担当者、支店での対応ができない場合は支店から本部に依頼 → さらに会計士、弁護士、再生ファンド、資産

コンサルタントなどの外部の専門家に依頼 → 外部の専門家から建設業のスペシャリストとしてニッコンが選任され支援を行う。

支援の内容は、主にPLの改善です。建設業での現場経験のあるコンサルタントが現状の外部・内部環境を分析し、課題を抽出します。そして、課題改善の方向性を示し、経営方針や経営計画の見直しや数値計画の検証、またアクションプランの作成と改善策の実施・検証および改善を行っていきます。

本セミナーでは、次のような再生事例をあげて、経営実態の分析から実施したコンサルティング内容、結果の一連の流れを見ていただきました。

① 利益創出に向けた原価管理システムの再構築

② 地域密着型経営のアピールによる営業力の強化

③ 施工事例の共有化による技術伝承の実現

④ 施工班への教育推進による意識改革と生産性の向上

(4)金融機関が行うべき情報共有

金融機関が建設企業の再生を行うにあたり、建設企業との共通認識として最低でも「計画損益計算書」「受注見込予定表」「工事受注明細表」の経営3表を把握しなければなりません。まずは、現在使用中の管理資料に該当する資料があるかどうかを確認し、ない場合は作成し、あっても活用されていない場合には社内で共有していただくようにします。

これらの資料をもとに経営者や部門長と話し合いの場を持ち、意識改革へとつなげていきます。

(5)まとめ

セミナーでは、経営3表や経営計画に沿った数字検証業務フローの例をもとに解説。数値データ提出の依頼に対して、「そんな資料はありません」「その数値はわかりません」という断り文句があった場合の対処法や、進捗状況の確認の仕方などのコミュニケーションについてもアドバイスさせていただきました。

現在、建設業の事業再生を担当されている方には基本事項の再確認につながり、指標などを活用していなかった方には、表や管理ツールなどを参考にしていただけたようです(アンケート結果より)。

今まではニッコンが中長期で事業再構築の支援を行い、再建のお手伝いをしてきました。しかし、現在の経済状況では再建の間にも資金が止まる危険性があるため、金融機関の皆様と協力して建設企業の再生に取り組んでいきたいこと、また建設企業とのコミュニケーションについては、現場を知るニッコンが企業と共感を持って、課題を認識・共有できる強みがあることをご説明させていただきました。

■ 日本コンサルタントグループ 会社概要
【会社名】
株式会社日本コンサルタントグループ
【所在地】
〒161-8553 東京都新宿区下落合3丁目-22-15 ニッコンビル
【代表者】
清水秀一
【創 業】
1956年12月
【事業内容】
総合経営コンサルタント業(企業診断・改善支援、人材育成・能力開発、市場調査、地域開発、e-メールプロモーション・出版事業)
【事業所】
札幌、北東北、仙台、福島、新潟、東京、名古屋、金沢、大阪、福岡
■ 本リリースに関するお問い合わせ

株式会社日本コンサルタントグループ 営業本部

TEL:03-5996-7541 e-mail:tsd@niccon.co.jp